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八重洲塾
技術革新が進み、目まぐるしく変化する世の中で、既存の価値観が大きな転換を迫られています。これからの未来は瑞々しい価値観を持った人たちと次代の若者が担ってゆくでしょう。「未来農業への懸け橋」を事業コンセプトに掲げる株式会社アグリインキュベーターが主催する八重洲塾では、食や農業の分野において、SDGsの各項目のゴールとどのように関わり、貢献できるかをSDGsの専門家を招いて学び考えていきます。
(共催:女性未来農業創造研究会 協力企業:イオンコンパス株式会社・マイファーム株式会社)

テーマは「SDGs」

SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは「持続可能な開発目標」のこと。地球環境や経済活動、人々の暮らしを持続可能とするために、すべての国が2030年までに取り組む行動計画で、気候変動対策など17の目標からなります。

20回目の八重洲塾(2019年4月24日開催)はオーガニックがテーマ。群馬県藤岡市で米・麦・大豆を有機栽培している農園「上州百姓米達磨」の農園女将である山口あきら氏、千葉県一宮町で路地野菜をメインに年間60種ほどの少量多品目栽培を行っているという竹川麻衣子氏、京都府綾部市で野菜作りと、純国産の小麦粉と天然酵母のパン作りを手がける「ともときファーム丹波」を運営する株式会社東輝ワークス西日本の代表取締役である立松季久江氏の3名に講演いただきました。

山口あきら氏:「田んぼと地域社会とSDGs ~百年後を考え 今を生きる~」

現在は、群馬県藤岡市で有機農業を手がける山口氏ですが、それ以前は、カナダ州政府で土木技術者として河川と防災の仕事に携わっていたといいます。そしてそのときに地域のリーダーに教えてもらった言葉が、いまの仕事につながっています。

そのときに言っていただいた言葉が今でも印象に残っています。
『Akira, when we decide anything, we have a tremendous responsibility…  need to think about the generations ahead, like grandchildren’s grandchildren. 』

「何かを決断するときは、私たちにはとてつもなく大きな責任がある。先の世代、孫の孫の代のことを考える必要がある」

これはまさに今日のテーマである「100年後を考え今を生きる」につながっています。孫の孫の代、年数にすると約100年です。そんな言葉を私は20代のときに教えていただき、それから日本に戻って今、有機農業をしています。


SDGsと有機農業との共通項である「持続可能性」について触れたあと、ITの発達、人口減少、超高齢化社会、大規模農業など、私たちをとりまく社会環境について語る山口氏が大切だと指摘するのは「農業は『胃袋産業』でよいのか」という問題意識。耕作放棄地が増加し、地域のつながりが希薄化するなか、米達磨で行っているICT活用の実例を紹介します。

2016年から“Paddy Watch”を田んぼに入れています。水位の変化を定期的に観察し、水かさの少ない田んぼが的確に分かる機械です。有機農法では除草剤を使いませんので、草除けのために最低15センチ程度水を張る方法で対応しています。その水がなくならないように管理するため、以前は夫が毎朝4時に畑へ「水見」=観察に行き、モグラ穴が開いているところは埋めて、ということをしていました


最後に山口氏は「農家以外の形でも、農業との接点は持てる」と、次のように語りました。

行動というものは何も農家になれということではありません。購入するということも大きな行動です。私たちの購買力というものはとてつもない力があります。どういうものを買うか、どういう理念の人にお金を払うかということで社会は構築されているのではないでしょうか。是非ファーマーズマーケットに足を運び、農家の話を聞いてみてください。

産地を訪れることも応援のひとつです。実際に農作業をしてみたり、農家の生活を体験してみたり、知りたいと思ったら是非産地に行ってみてください。

このビルにもオリーブや夏みかんが植わっていたり、みなさんの日常の中には既に農業に近いものがありますが、最終的には人生の一コマに少しだけでも農業を入れてもらえたらいいなと思います。

竹川麻衣子氏:「台所と畑をもっと近くに」

竹川氏が2010年に就農したのは栃木県茂木町。しかし、その土地での農業は苦難の連続だったといいます。

中山間地であるこの土地は冬にはマイナス12度まで気温が下がりまともに稲が作れません。すべて抜いて納屋に入れたり、加工したり…。傾斜も強く、機会を使っても通常の3~4倍かかりました。またイノシシ被害もひどくしんどい日々でした。2013年の大雪災害でビニールハウス3棟全壊し、その後土砂崩れも置き鶏舎や古民家も崩れ、このままでは死んでしまうのではないか、一生農業を続けることを見据え移転しようと決めました。


平らで温暖な土地へ引っ越し、作業効率もアップ。都心へのアクセスもよくお客さんは引っ越して一年で二倍になります。しかし、海に近い土地のため塩害や乾燥というデメリットもあり、「それでもとにかく畑に合わせて、よく見て柔軟に対応する」よう心掛けているといいます。竹川氏が手がける、無農薬無化学肥料の野菜栽培について、具体的に語ってくれました。

無農薬なので病気や害虫予防に力を入れています。風通しをよくし、小さいうちに過保護にせず、防虫ネットを張り、どうしようもないときには捕殺もします。肥料のメインは鶏糞で自分のところだけでは足りないので、近所の養鶏所で賄ってもらっています。内容にこだわることも大事ですが、近隣で無駄なく回すことが良いと思っています。また有機だからといっておいしくはならないので、その野菜本来が一番輝く時期を狙うようにしています。例えば夏以外なら小松菜は作れますが、2月頃の小松菜は涙が出るほど甘くておいしいし、かぶなどはサイズにこだわってしまうと、おいしい収穫時期を逃してしまうものです。旬、品種、収穫時期を気にして味をよくしようと心掛けています。



また、最後に竹川氏は現在の課題を次のように語りました。

今の課題は、運送料などの致し方ない価格の値上がりから顧客離れを防ぐことです。運送料が倍になったときにはもうお終いだと思いましたが、素直に現状を伝えて、ご理解いただけるようお願いしたところ、顧客離れはほとんど起きていません。昔はプロなんだから歯を食いしばっていいもの出すんだと思っていましたが、何事も伝えることが大事と思うようになりました。

立松季久江氏:「栄養士から農家へ、素人出身者が考える普通の食とは?」

1haの畑で年間40〜50種類の有機栽培を手がける、京都綾部市の「ともときファーム丹波」。立松氏が農業に携わるきっかけになったのは、この場所への農業体験だったと振りかえります。

私はもともと太っていて、ダイエットをしてみようと思い食の本を読み漁っていた時期がありました。そのときに、無添加やオーガニックに興味を持ちました。食べてみたいと思いましたが、当時一般的でなかったため手に入りませんでした。(中略)そんなとき、親友に誘われ名古屋から京都綾部市の『ともときファーム丹波』というところに農業体験に行く機会がありました。そこではオーガニックや無農薬の野菜を作っていて、本当にそういうものを作っている人がいるのだなぁと興味を惹かれ、その後も頻繁に通うように。3年くらい経過したあと、「食べたかったときに買えない人が少なくなるようにと思い、やってみようと決意。農業界に入りました。


「普通に売ってほしい、買いたい」という思いをきっかけに、有機野菜を作り始めた立松氏ですが、栄養価が高いことにも惹かれたといいます。そしてヨーロッパのように「オーガニック野菜を一般化したい」という思いへとつながっていきます。

ヨーロッパではマルシェなどでオーガニックのものが普通に売られていて印象的でした。うちに黒豆を買いに来る方がいらっしゃるのですが、その方はフランスに輸出しているそうで、うちの黒豆は結構高いのですが、高くてもフランスの人はいいもののほうを買うと言われました。いいものを買うという視点がすごくいいなと思い、そういうふうになってほしいなと思います。



オーガニック野菜を一般化するために行っていることとして、以下の7点を挙げた立松氏。

1)自分でつくる
2)みんなに食べてもらう場の提供
3)販路を広めて伝える
4)体験してもらう
5)直接お客様の声を聴く
6)広く知らせる
7)セミナーで知らせる

最後に「これらをしながら『消費者の方の普通を変えることが、世の中を変えることになるのだろう』という思いで、まずは自分が変わろうと実行しています」と語りました。


講演後の質疑応答の時間では、ファシリテーターを勤めた株式会社マイファームの西辻一真氏および会場の参加者から、3名へ多数の質問が寄せられ、活発な議論が行われました。

■八重洲塾の名前の由来
現在は東京駅の東側を指す地名となっている「八重洲」。
この地の名は、江戸時代に通訳として徳川家康に仕えたオランダ人「ヤン・ヨーステン(1556-1623)」の屋敷があったことに由来しています。
ヤン・ヨーステンを生んだオランダは、日本が見習うべき農業大国であり女性の社会参画が積極的な国としても知られており、文化発展の礎となったこの地で「女性の活躍」や「農業」学びを発展させていきたいという想いをこめて『八重洲塾』という名前をつけました。

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